7月6日 宣教協力の土台
使徒の働き15章22節~35節
◇異邦人伝道が目覚ましい前進を遂げる中、キリストを信じ救われた兄弟たちに、「モーセの慣習にしたがって割礼を受けなければ、あなたがたは救われない」⑴と、ユダヤ主義の立場から教える者たちが出てきて、諸教会に混乱を生じさせていました。このことが契機となってエルサレムにおいて、最初の教会会議,エルサレム会議が行われることとなりました。
◇この会議で浮き彫りになったのは、人種、慣習、文化などさまざまな違いでした。会議の結末は、「すなわち、偶像に供えたものと、血と、絞め殺したものと、淫らな行いを避けることです。これらを避けていれば、それで結構です。祝福を祈ります。」(29)という簡素なものです。最初に問題にした「割礼」などは何も触れられませんでした。
◇救いは主のものであり、救われた者たちが、その救いの恵みに根ざして生きていく姿こそが重要であって、「割礼」のような隠れた慣習に固執することは無益なことでした。大事なことを大事にせず、問題でないことを、ことさら問題にしてしまうことで、福音宣教の働きを妨げてしまうことがあってはならないことを今日の私たちにも教えているのではないでしょうか。